芍薬

芍薬

メイン四季

芍薬は一輪だけでも花束がいっぱいに見える、大きくボリュームのある花です。薄くやわらかな花びらが波のように幾重にも重なって丸いボール状の花を作り、かたい蕾が日ごとにふくらんで少しずつ開いていく様子はドラマチックで、眺める楽しみの大きい花です。原産地は東アジアで、韓国・中国・シベリアの温帯地域に自生し、古くから庭や薬草畑で親しまれてきました。華やかさは牡丹に並ぶとして「花の宰相」と呼ばれ、東洋でも西洋でも富貴と美の象徴として愛されてきました。旬は初夏、五月から六月にかけて短く咲いて散るため、その豊かさは一季の贈り物のようにいっそう貴く感じられます。玉のようにかたい蕾から手のひらほどに開く花への変化が、芍薬をウェディングと記念日の花束で最もロマンチックな主役にしています。

花言葉の物語

ピンクの芍薬の花言葉は「はにかんだときめき」です。日暮れになると花びらをそっと閉じる習性が、まるで恥ずかしがっているように見えたことに由来すると伝えられます。大きく華やかな見た目とは裏腹に、内へと閉じていくその仕草が、好きな気持ちをうまく表せないときめきに似ているというのです。だからピンクの芍薬は、恋の初めの心、そっと開いていく切ない想いを代わりに伝える花とされてきました。白い芍薬の花言葉は「幸せな結婚」です。澄んだ清らかな白が純潔と新たな始まりを思わせ、古くから花嫁のブーケや式場を彩る花として愛されてきました。東洋では芍薬を夫婦の情愛と多福を願う花とし、婚礼や祝いの席に好んで飾り、西洋でも豊かさと幸せな家庭を意味する花として受け継がれています。同じ芍薬でも色が変われば趣がこう変わり、はにかんだときめきから幸せな結婚まで、愛が深まる段階ごとにふさわしい花言葉を備えているのです。

色ごとの花言葉

贈りたい瞬間

芍薬は、愛が芽生え深まっていく瞬間に最もよく似合う花です。まだ想いを伝えきれない恋の初めには「はにかんだときめき」を託したピンクの芍薬を、結婚を祝い夫婦の門出を願う席には「幸せな結婚」を意味する白い芍薬を贈ってみてください。豊かな花がそのまま祝福の大きさになるので、プロポーズや記念日の花束の定番です。花嫁のブーケやウェディングテーブルの装いには、白とピンクの芍薬をともに合わせ、純潔とときめきを並べて表すこともあります。初夏の旬を映した贈り物を用意したいとき、あるいは大切な人に華やかでロマンチックな印象を残したいとき、芍薬にまさる花はありません。感謝を伝える席——誕生日や家族のお祝いにも、ピンクの芍薬の花束が温かな心をたっぷりと代弁してくれます。

組み合わせのコツ

芍薬は花が大きくボリュームたっぷりのメインの花なので、一輪か二輪で花束の中心が十分に決まります。存在感が強いぶん、そばには控えめな素材を置くのがよく、かすみ草やスイートピーのような軽やかなフィラーに、ダスティミラーの銀色の葉を添えると、豊かさが重たくならずにまとまります。ピンクの芍薬には同じ温度の淡いピンクやクリーム色の素材を合わせてやわらかなグラデーションを作り、白い芍薬にはユーカリなどのグリーンをたっぷり添えて清らかさを引き立ててみてください。多くの色を混ぜるより二、三色に抑え、グリーンで余白をとると、芍薬ならではの優雅さが乱れません。茎はやわらかく水をよく吸うので、生ける前にしっかり水揚げし、開ききる前の蕾の状態で束ねると、咲いていく過程まで長く楽しめます。同じ初夏が旬のラナンキュラスやバラともごく自然になじみます。

ほかの花

関連ガイド

この花で花束をつくる