
リシアンサス
メイン夏
リシアンサスは、バラのように重なった花びらがいっそう柔らかく波打つ夏の花です。フリルのような花びらの縁とパステルの色合いのおかげで、ロマンチックな花束に欠かせません。原産地は北アメリカの温暖な草原地帯で、アメリカ南部からメキシコにかけての乾いた野に自生していた野の花が、長い品種改良を経て今日の豊かな八重咲きへと育ちました。学名「ユーストマ」でも呼ばれ、草原で咲いていた性質そのままに、暑さや乾燥に強いほうです。つぼみのときはそっとすぼまり、開くとバラそっくりの姿になるので、ひと束の中でも咲く段階ごとに違う表情を見せてくれます。紫・白・ピンク・淡い緑まで色が豊富で、一本の花茎にいくつもの花が段々と付いてボリュームをたっぷり満たしてくれるのも魅力です。
花言葉の物語
紫のリシアンサスの花言葉は「変わらぬ愛」です。夏の暑さの中でも長くしおれずに咲き続ける強さが、時が経っても変わらない心と読まれてきたことに由来する花言葉です。華やかに目を引くというより、ほのかな紫でそばに長く残る印象なので、熱く燃える愛よりも、静かに続いていく愛によく似合います。リシアンサスは切ったあとも水揚げがよく、ほかの夏の花より長もちするほうで、この長く続く性質が「変わらなさ」という印象をいっそう確かなものにしました。バラに似ていながらとげがなく、質感もやわらかいので、相手を気楽にいたわる気持ちを伝えるのにも向いています。同じリシアンサスでも色によって雰囲気が変わり、白は澄んで清らかな印象を、ピンクはやさしく愛らしい気配を放ちます。なかでも紫は、優雅さと落ち着きをあわせ持ち、長く続いてきた関係にあらためて想いを伝える場によく似合う色です。
色ごとの花言葉
- 紫のリシアンサス変わらぬ愛
贈りたい瞬間
夏に迎える記念日や結婚記念日の贈り物として、長く連れ添った恋人へ変わらぬ想いをあらためて伝える場面によく似合います。バラのように華やかでありながらいっそうほのかで、負担をかけずに真心を届けたいときのよい選択です。「夏のバカンス」テーマのクールトーンの花束にも自然に溶け込み、季節のあいさつや引っ越し祝いの贈り物にもよく合います。花粉がほとんど飛ばず香りも強くないので、お見舞いやなぐさめの場のように相手への気づかいが要る場面でも負担が少なめです。長くしおれない性質のおかげで、受け取った人がその想いを長くそばに置いて見られるのも、贈り物としてのリシアンサスがもつやさしい長所です。卒業や新たな門出を応援する場には、白と淡い紫を混ぜてさわやかに仕立ててみてください。
組み合わせのコツ
紫のメインの花なので、ラベンダーやスターチスのようなパープルのフィラーと同系色でまとめると、いっそう優雅になります。白いかすみ草を間々に入れると、紫がより澄んで透き通って見え、夏ならではの涼やかな雰囲気が生きてきます。一本の花茎にいくつもの花が付いてボリュームをみずから満たしてくれるので、メインとして数本入れるだけでも花束が豊かになります。ユーカリのようなクールトーンのグリーンを添えると、紫と緑が出会って落ち着いた均衡が取れ、白いリシアンサスを混ぜると同じ花の中で色の濃淡が生まれて自然なグラデーションが仕上がります。やわらかなパステルどうしを集めるとロマンチックに、濃い紫に銀色のダスティミラーを添えると落ち着いた大人びた印象に演出できます。葉脈が繊細なほうなので、ほかの花を先に据えてから、リシアンサスで隙間を埋めるように挿すと、形が安定して決まります。